責任強迫、加害強迫、魔術的思考の違い

責任強迫とは、自分が何かをする・しないことで、誰かに害が及ぶだろう、それは自分の責任になる、という恐怖です。直接自分の手で周囲を害するのではなく、自分のやり残し、不完全さによって、周囲の誰かに害が及ぶということです。

例えば、ガスの元栓を10回確認しないと火事が起こると考えてしまうことです。

はい。加害強迫はそれと少し違いますね。

加害強迫は、直接自分の手で今そのときに、誰かを傷つけるのではないだろうか(もちろんそんなことは絶対にしたくないし、やってはいけないとわかっているんだけれども)、という不快な想像です。

例えば、電車をまつホームで誰かを突き飛ばすのではないか、そんなことは絶対にやりたくないし、やったら犯罪になるし、ぜったいにいけないことなのだけれども、そうしてしまうのではないかと考えてしまうことです。

これらと同じく強迫性障害の症状で似たものに魔術的思考があります。これは自分が手を下す想像や思考ではないので責任強迫に近いのですが、責任強迫のやり残しや不完全さという面がなく、あまりにも因果関係がないことです。

例えば、「ドアノブを5回左にまわさないと、母親が病気になる」などというものです。

いずれにせよ、強迫の症状にはSSRIなど抗うつ薬治療が基本になりますね。

周囲のひとたちの援助としては、何度も「大丈夫」と答えて安心させることは避けた方がよいかもしれません。それは強迫行為を増強させる可能性があり、一種の依存になるかもしれないからです。

感情に共感したり(例:「不安なんだね」「怖さは本物だよね」)、一緒に見守る(例:「一緒に我慢を応援するね。ほらドアノブを5回左にまわさなくても、何も起こらなかったよ」)ことができるかもしれません。





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