摂食障害と発達障害の併存

摂食障害の分類をしてみます。複雑そうにみえますが、ポイントは排出行動(食べ吐き)の有無、低体重か肥満かという点です。

神経性やせ症(AN)には

排出行動はしないけど運動で低体重である摂食制限型(AN-R)、

排出行動と過食があって低体重である過食・排出型(AN-BP)があります。

排出も運動もせず、食事制限だけで低体重である回避制限性食物摂取症(ARFID)もあります。

神経性過食症(BN)は過食と排出行動があって体重増加していて、

過食性障害(BED)は過食があるが排出行動がなく体重増加しています。

過食型の摂食障害はADHD、摂食制限型の摂食障害はASDとの併存が示唆されていて、発達障害への治療が摂食障害を改善させたという報告があります。

ARFIDは体型や体重への認知のゆがみがなく、偏食に近く、発達障害の併存が高いのではないかといわれています。

ANへ非定型抗精神病薬(オランザピンなど)、BNへSSRI(セルトラリンなど)や抗てんかん薬のトピラマート、BEDへADHD薬(ビバンセ、アトモキセチン、メチルフェニデート)の有効性が報告されていますね。

トピラマートはもともと副作用としてやせやうつがあります。

チョっとくわしく
ASDでは社会的コミュニケーションを改善することはないものの、易刺激性に対してリスペリドンやアリピプラゾールが承認されています。
易刺激性とは、些細な刺激に対して反応しやすくなり、 ちょっとしたことでも、イライラしたり、怒ったり、気分が落ち込んだり、 と過剰に周囲に反応することです。ASDでは、易刺激性により 自傷行為や攻撃的な行為などがみられる場合があります。
ASDの強迫性については抗うつ薬よりも抗精神病薬が有用との報告もあり、ASDと摂食障害が併存する場合は抗精神病薬が有用かもしれません。

参考文献
1 摂食障害治療に果たしうる薬物療法の役割――摂食障害の病型や併存症を踏まえて 著者: 木村記子 出典: 臨床精神薬理 Volume 25, Issue 3, 295 – 304 (2022)
2 リスペリドン ヨシトミ



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