強迫について

強迫症の特徴として、強迫観念と強迫行為があります。

ASDが併存していると不安の介在がみられないケースも多いですね。その場合は抗精神病薬を付加するとよいでしょう。

薬物療法はSSRIもしくはクロミプラミン(アナフラニール)がメインとなりますが、高用量が必要な場合が多く、それが気分障害と異なりますね。治療抵抗性にも抗精神病薬(ハロペリドール、クエチアピン、オランザピン、リスペリドン、アリピプラゾール)の付加が良いでしょう。

精神療法も大事です。「一見気持ちを楽にする強迫行為をすればするほど、強化されて苦しくなる」ことを理解してもらいます。「強迫行為を止められるときは、止めてみましょう」と教示していきます。

例えスッキリしなくても、強迫行為をやめ、次の行動に移ることを根気強くやっていきます。

チョっとくわしく
強迫症とチック症は併存することがよくあります。

強迫症の薬物療法ですが、SSRIよりも三環系のアナフラニール(クロミプラミン)の方が効果があるという報告があります。ただ身体副作用を考慮するとSSRIの有用性も見過ごすわけにはいきません。

強迫症にマイナーを利用することもありますが、強迫症自体には不安は介在していませんから、マイナーで回避行動はよくなりません。

精神療法としてセルフモニタリングがあります。強迫観念や強迫行為(強迫儀式)を書き留めるという比較的単純な方法ですが、これによっても改善されることがよくあります。たとえば強迫性緩慢とは、強迫性障害の一種で、不安を解消するために日常生活の動作を繰り返す症状ですが、セルフモニタリングすることにより時間、頻度が減ることが期待できます。

一人の患者様の強迫症状が一つであることは稀であり、年齢、ライフステージにより、自己臭恐怖、不潔恐怖、加害恐怖、などと移り変わることがよくあります。

参考文献
1 強迫症の多様な病態に応じた治療の進め方、著者: 中尾智博、出典: 臨床精神薬理 Volume 25, Issue 6, 653 – 659 (2022)、出版社: 星和書店
2 児童・思春期における強迫の特徴と治療、著者: 原井宏明, 松浦文香、出典: 臨床精神薬理 Volume 25, Issue 3, 277 – 284 (2022)、出版社: 星和書店



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