ADHDかASDか

ASDの併存症としてADHDがもっと高く25-30%という報告もありますが、その区別も重要ですね。

僕は授業に集中できないのです。

気が散るのでしょうか(ADHDの注意欠陥)、それとも自分の考えに固執してそこから離れられないのでしょうか(ASDのこだわり)。

前者だと思います。あと、友達と会話ができません。

相手の返事を待てずに話してしまうのでしょうか(ADHDの衝動性)、それとも相手が何を考えているか理解できなかったり(ASDの社会相互干渉の問題)相手の言葉を字義通りにしかとらえられなくて(ASDのコミュニケーションの問題)会話の成立が難しいのでしょうか。

それも前者だと思います。

ADHDの傾向があるかもしれません。ASRSもやってみましょうか。

チョっとくわしく
性差についてはASDもADHDも男性の有病率が高いです。有病率はある一時点で疾病を有している割合です。ちなみに罹患率は、ある期間中に疾病を発症した割合になります。
男児のASDの場合、易刺激性から興奮やかんしゃくを起こす外在化症状といわれるものが多くみられます。それについてはリスペリドンやアリピプラゾールの適応が認められています。

一方女児のASDでは外在化症状が少なく、抑うつや不安といった内在化症状を主訴にして受診することが多く、内在化症状についてはSSRIやSNRIを用います。ただし24歳以下で自殺のリスクがあがったり、賦活症候群(activation syndrome)を生じうるので注意です。賦活症候群とは抗うつ薬の内服開始後に、不安・焦燥・イライラなどが生じる状態です。

ADHDについてですが、男児は多動、衝動で気づかれることが多いです。例えば外出しているときに養育者から勝手に離れ迷子になったり、学校での一斉活動で静座できず頻繁に離席したりします。
女児は不注意が多いといわれます。多動、衝動は年齢とともに改善されますが、不注意は持続することが多いです。
ADHDへの第一選択薬はメチルフェニデートで、有効性が低い時に非中枢神経刺激薬のアトモキセチンなどが選択されます。メチルフェニデートは短時間で効果発現しますが、アトモキセチンは効果判定に数ヶ月を要します。
女児の多動や衝動は周囲が厳しく注意されることが男児の場合よりも多く、学校などに過剰適応して二次性の抑うつ状態になることもあり、その場合も第一選択薬としてメチルフェニデートの除法剤などが使われることがあります。
アトモキセチンは当初、抗うつ剤として開発が始められたこともあり2、臨床的には抗うつ作用も感じられるため、抑うつ状態が強ければアトモキセチンでもよいかもしれません。

タイムスリップ現象には、四物湯(しもつとう)と桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)を組み合わせた漢方薬が症状を改善することがあるといわれています1


参考文献
1 福井大学 ホームページ
2 医薬品医療機器総合機構 ストラテラカプセル 臨床に関する概括評価



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